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『被災文化財の修復と保存』―東日本大震災と九州の自然災害を通して―

 別府大学研究ブランディング事業実行委員会では、東日本大震災で被災した文化財のレスキュー活動を実施している「津波により被災した文化財の保存修復技術の構築と専門機関の連携に関するプロジェクト実行委員会」との共同プロジェクトとして「『被災文化財の修復と保存』―東日本大震災と九州の自然災害を通して―」を企画しました。
 本企画では、岩手県陸前高田市立博物館を中心とする津波被災博物館資料に対する、これまでの安定化処理技術構築の流れと成果を、特別展、ワークショップ、シンポジウムを通して広くご紹介します。一連の事業によって、他に先例のない津波被災博物館資料再生のための安定化処理技術の共有を図るとともに、今後も多くの時間を必要とする被災博物館資料の再生と博物館施設の復興にご理解いただき、継続的な支援体制の確立を目指します。

津波プロジェクト.jpgのサムネイル画像【特別展】『被災文化財の修復と保存』―東日本大震災と九州の自然災害を通して―
 開催期間:令和元年7月8日(月)~8月17日(土) 9:00~17:00 ※土日祝、8/10~8/15は休館
 開催場所:別府大学附属博物館本館 (33号館)
 内  容:東日本大震災で被災した文化財の安定化処理後の被災文化財の展示と熊本地震で被災した文化財、九州北部豪雨で被災した文化財のパネル展示など(観覧無料)

【ワークショップ】「被災資料の安定化処理技術 講義の実技」
 開催日時:令和元年8月3日(土)10:00~
 開催場所:別府大学歴史文化総合研究センター(33号館)1F実習室
 内  容:津波で被災した民具資料・紙資料の安定化処理 16名限定(先着順/参加無料)
 ※申し込みについては、 bunkazai@nm.beppu-u.ac.jpまで

【シンポジウム】第4回九州文化財保存推進連絡会議・九州文化財保存学研究会併載イベント
        『被災文化財の修復と保存』―東日本大震災と九州の自然災害を通して―
 開催日時:令和元年8月4日(日) 10:50~16:00(受付10:20~)
 開催場所:別府大学メディア教育・研究センター4Fメディアホール
 内  容:東日本大震災で活動された東京国立博物館名館員の神庭信幸氏に記念講演、事例発表として、東日本大震災での活動、熊本・大分地震での文化財被害と復旧の取り組み、豪雨災害で被災した文化財の状況と復旧について発表(申込不要、参加無料)

〈プログラム〉
10:50~開会のあいさつ
11:00~記念講演「東日本大震災から8年」
    神庭信幸氏(東京国立博物館名誉館員)
12:00~昼食休憩
13:00~東日本大震災事例発表
    「東日本大震災における岩手県内の自然史資料のレスキュー活動」
    鈴木まほろ氏(岩手県立博物館学芸員)
13:30~九州事例発表「熊本城の地震被害と今後の復旧事業」
     網田龍生氏(熊本市経済観光局熊本総合事務所所長)
14:00~「阿蘇市における平成28年熊本地震の被害対応と文化財復旧の取組」
      宮本利邦氏(阿蘇市教育委員会社会教育課社会教育係)
14:30~「九州北部豪雨等における文化財被害状況とその修復」
     養父信義氏(Y.O設計、NPO法人本物の伝統を守る会理事長)
15:00~休憩
15:10~討論会『被災文化財の修復と保存』―東日本大震災と九州の自然災害を通して―
16:00~閉会の挨拶

主催 津波により被災した文化財の保存修復技術の構築と専門機関の連携に関するプロジェクト
共催 別府大学研究ブランディング事業、九州文化財保存推進連絡会議、九州文化財保存学研究会、
   別府大学附属博物館、別府大学文化財研究所、別府大学文学部史学・文化財学科
(本事業は令和元年度文化芸術振興補助金(地域の核とる美術館・博物館支援事業の助成を受けて実施する事業です。)

 

[投稿日:2019年7月 3日]