領域概要
地域福祉を支える人材の育成
社会福祉の考えは、生活に困っている人を助ける「保護・救済型福祉」から、障害の有無や年齢にかかわらず、一人ひとりが個性を発揮し、快適な生活を送れるようにお互いに助け合う「共生型福祉」へと変化しています。本領域では、地域との連携を深め、フィールドワークや実習を重視した実践的な教育に力を注ぎ、地域で福祉を主体的に支えるソーシャルワーカーを育成します。
領域の特色
フィールドワークや実習を重視
福祉現場、ボランティア活動、行政活動などに積極的に参加し、福祉の仕事の役割や魅力を体感することで、実践力を身につけます。
私の大学生活
精神保健福祉士をめざして
福祉の分野で活躍したいと思い、人間関係学科に進学しました。その中で精神保健福祉士を目指すようになりました。主には精神疾患を持った方たちのサポートをするための勉強を行います。病気の種類や薬の効果、生活保護や年金などの制度を覚えていきます。覚えれば覚えるほど人の役に立てると思っているので、勉強するのは楽しいですね。
事例で学ぶグループワーク
演習の授業では、過去の事例を基に解決策を検討していきます。アルコール依存や引きこもりなど様々なテーマがあります。例えば引きこもりでは、幻聴や幻覚といった症状が家の外で出るのが怖くて家に引きこもるケースや、加えてアルコール依存がある場合などがありますので、治療の方法やサポートの仕方を学生や先生と一緒に考えていきます。
実習での衝撃
病院実習では相談業務を行いました。患者さんと一緒に医師の診察を聞き、治療の方針を一緒に決めていきます。その他銀行に付き添いで行ったりして、生活のお手伝いを行います。実習先の精神保健福祉士の方と話しをしたときに「入院患者さんが退院後に結婚して子供が生まれた」ということを聞きました。入院当初と比べて格段に病気の症状が良くなり、幸せな生活を送れていることはとても驚きました。こうして困っている人の支えとなって、病院に希望が持てるように貢献していきたいと思っています。
福祉の分野をめざすきっかけ
高校時から福祉科に在籍していました。もともと人と話すことが好きで、困っている人の話を聞いて安心して暮らせるお手伝いができればいいなと思っていました。いざ進路を決めるとなったときに、高校の先生から社会福祉士を勧められてこの学科に進学しました。大学生活は何でも自己責任という風なイメージがありましたが、普段の生活から国家試験の勉強まで先生方のサポートが思った以上に手厚くて、安心して勉強をすることができています。
考え方は人それぞれ
社会福祉士を目指す中で、実際に合った事例を基に、解決策を考える授業を多く行います。例えばDVをしている母子家庭のケースです。外から見れば「母と子は別々に暮らすべき!」と決めつけがちですが、決めつけはNGです。両者の気持ちや、学校の先生の話を聞きながら一番望ましい形での解決を目指していきます。解決策を考えていく中で色んな意見が出ますし、クライエントの考え方も多様にあり難しいですが、たくさんの意見が聞けるのは楽しいですね。
社会福祉士になるために
まずは国家試験に合格しないことには始まりませんので、試験の対策を行っていきます。様々な制度や支援方法、歴史などを十分に理解し、覚えていきます。その上で、実習を通して実際の現場を知ることも重要です。実習では医療施設や高齢者福祉施設などに行くことができます。現場で働く方に話を聞いて、社会福祉士としての考え方を学ぶことができます。本当に奥が深くて毎回学ばせて貰っています。
講義ピックアップ
相談援助実習・ 精神保健福祉援助実習
社会福祉士および精神保健福祉士としての力量を高めるために実践から学び、知識 や技術を体得することを目的に福祉施設や病院での現場実習を行います。実習では利用者と直接関わることで利用者理解と援助の実際を学びます。
現代社会と福祉
わが国の社会福祉について、歴史をもとに理念・政策・制度について理解を深めます。また、福祉政策と社会福祉制度、福祉サービスと援助活動の関連について学びます。
相談援助の基盤と専門職
「相談援助とは何か、誰の何のための支援か」について社会福祉士の活動を通して理解します。また、対人援助専門職として大切にすべき価値や倫理を学びます。
履修モデル
1年
科目区分 | 科 目 | |
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教養科目 | 基礎ゼミ | ◎導入演習 ◎基礎演習 |
コア1 | ◎キャリア教育Ⅰ | |
コア2 | ◎哲学 ◎心理学Ⅰ ◎心理学Ⅱ ◎スポーツと健康 ◎生命倫理学 |
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コア3 | ◎法学 ◎地域福祉論 ◎ボランティア活動論 | |
コア4 | ◎情報リテラシーI ◎数理・データサイエンス入門 ◎数学基礎 |
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コア5 | ◎英語1 ◎英語2 ◎英語3 ◎英語4 | |
専門科目 | 専門基礎科目 | ◎社会理論と社会システム ◎人体の機能と構造及び疾病 ◎心理学理論と心理的支援 ◎障害者に対する支援と障害者自立支援制度 ◎相談援助の基礎と専門職 I ◎相談援助の基礎と専門職Ⅱ ◎現代社会と福祉Ⅰ ◎現代社会と福祉Ⅱ |
2年
科目区分 | 科 目 | |
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教養科目 | コア3 | ◎社会調査法 |
コア4 | ◎統計学 | |
コア5 | ◎TOEIC3 | |
専門科目 | 演習科目 | ◎発展演習1 ◎発展演習2 |
専門基礎科目 | ◎権利擁護と成年後見制度 ◎就労支援サービス ◎社会調査の基礎 ◎更生保護制度 ◎高齢者に対する支援と介護保険制度Ⅰ ◎高齢者に対する支援と介護保険制度Ⅱ ◎障害者に対する支援と障害者自立新制度 ◎児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度 ◎相談援助の理論と方法I ◎相談援助の理論と方法Ⅱ ◎低所得者に対する支援と生活保護制度 |
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社会福祉領域 | ◎相談援助実習指導I ◎相談援助実習I ◎相談援助演習I ◎相談援助演習Ⅱ |
3年
科目区分 | 科 目 | |
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教養科目 | コア1 | ◎キャリア教育Ⅱ |
専門科目 | 演習科目 | ◎専門演習1(社会福祉) ◎専門演習2(社会福祉) |
専門基礎科目 | ◎保健医療サービス ◎福祉行財政と福祉計画Ⅰ ◎地域福祉の理論と方法Ⅰ ◎地域福祉の理論と方法Ⅱ ◎社会保障Ⅰ ◎社会保障Ⅱ |
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社会福祉領域 | ◎相談援助の理論と方法Ⅲ ◎相談援助の理論と方法Ⅳ ◎相談援助演習Ⅲ ◎相談援助演習Ⅳ ◎相談援助演習Ⅴ ◎相談援助実習指導Ⅱ ◎相談援助実習指導Ⅲ ◎相談援助実習Ⅱ |
4年
科目区分 | 科 目 | |
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専門科目 | 演習科目 | ◎卒業演習1(社会福祉) ◎卒業演習2(社会福祉) |
専門基礎科目 | ◎福祉行財政と福祉計画Ⅱ | |
社会福祉領域 | ◎福祉特別演習Ⅰ ◎福祉特別演習Ⅱ ◎福祉特別演習Ⅲ |