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温泉水を活用し、介護食のレシピを開発

温泉水を活用し、介護食のレシピを開発

 本学短期大学部食物栄養科の海陸留美教授と東保美香准教授は、別府の温泉水(飲泉水)を飲用するだけなく調理に利用し、飲泉水の有効活用について研究を進めてきました。この研究で、炭酸水素塩泉は大根の軟化に有効で、味や見た目を変化させないことから、根菜類の煮物料理に適している結果を得ることができました。
 今回、この研究結果をもとに、学生たちと一緒に咀嚼・嚥下力が低下している高齢者向けの介護食に応用したレシピ開発を行いました。「根菜・野菜編」として、マーボー大根や牛肉の八幡巻き、れんこん団子のおしるこなど24品を提案。根菜の下ゆでに炭酸水素塩泉を用いることで調理時間の短縮になり、さらに焼く、揚げる、和える、炒めるなどの2段回調理をすることで、料理のバリエーションを広げ、食べる楽しみにもつながる工夫をしています。これらのメニューは、研究内容とともに「別府の温泉水でつくる  やわらか介護食」として冊子にまとめられました。
 海陸教授は「今後も別府の多種多様な泉質を生かし、泉質ごとに適した調理への活用法を見出し、地域活性化につなげたい」と、さらなる研究成果を目指しています。

 

[投稿日:2016年10月 5日]