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杵築市大田地域民俗調査報告会を実施しました

杵築市大田地域民俗調査報告会を実施しました

 令和5年度、史学・文化財学科の民俗学研究室(顧問:福西大輔准教授)では、杵築市教育委員会から依頼を受け、文化財保護法に基づく文化財保存活用地域計画作成のための杵築市大田地域(旧大田村)の民俗調査に協力しました。
 大田地区は、白鬚田原神社の「どぶろく祭り」が、広く知られている一方、それ以外の民俗に関しては、あまり調べられてきませんでした。そのようなことから、学生たちが横岳周辺地域、大田俣水・大田波多方周辺を訪問し、地域の方々に「生業」「衣食住」「人生儀礼」「信仰」などを聞き取り、報告書にまとめました。
 令和6年3月20日に、大田中央公民館2階ホールで調査報告会が行われ、調査に協力してくれた地域の方が約10名参加しました。報告会を前に、民俗学研究室の学生が清末陽一杵築市教育委員長に報告書の贈呈を行いました。続いて、民俗学研究室長の宇佐川泰成さん(史学・文化財学科2年)、若林千尋さん(史学・文化財学科2年)、後藤唯さん(大学院文学研究科1年)が、調査の概要や調査でわかったことなどを報告しました。参加した園田博さん(西水俣地区)は、「地域の暮らしの記憶が消えていっているので、このような形で残してくれるのはうれしい」と語りました。
 民俗研究室顧問の福西准教授は「今回40名近い方に協力してもらいました。学生に話すことで、地元の文化を再評価する機会になったのではないでしょうか。この報告書を読みながら、こんな歴史があるんだということを、地域のみなさんで共有してもらえたらと思います。」と、調査のお礼を述べました。
 民俗研究室では、今回訪問できなかった地区の民俗調査を引き続き行っていくようにしています。

IMG_7600.JPGのサムネイル画像のサムネイル画像<杵築市大田地域民俗調査概要>
現地調査期間/令和5年7月9日~11月12日の間(調査回数9回)
調査参加の学生/20名(民俗学研究室の学生を中心に大学院生、OB)
報告書/150部作成(国会図書館をはじめ、図書館や博物館などに寄贈・配布)

 

[投稿日:2024年3月30日]