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【私立大学研究ブランディング事業】「災害に対処するための近世城郭の記録化ー3Dと災害の考古学ー」を開催いたしました。

【私立大学研究ブランディング事業】「災害に対処するための近世城郭の記録化ー3Dと災害の考古学ー」を開催いたしました。 『第22回文化財セミナー』発表資料集

 10月27日・28日に、ブランディング事業で最も中心的に取り組んだ城郭の石垣の3D計測調査と記録化を中心に事業のまとめとなるシンポジウムとして、「災害に対処するための近世城郭の記録化ー3Dと災害の考古学ー」を開催いたしました。開催の両日とも、200名を越える参加者がありました。初日の基調講演では、長年アンコールワットの修復に尽力され、「ラモン・マグサイ賞」を受賞した上智大学の石澤良昭教授をお招きし、文化財保存と人材養成についての記念講演「アジアへ出かけて人材養成」が行われました。この記念講演を皮切りに、「城郭石垣の構造的特徴と整備」(宮武正登佐賀大学教授)や「近世城郭の普請と修理」(白峰 旬本学教授)という講演が行われました。

 2日目には、九州内の調査・保存に関わる自治体、企業が実施する城郭の石垣保存・修復や、災害への対処の取り組みなどの事例発表が行われました。

  • 事例発表1:「文化財の3D 計測の方法と理論」 田原隼人( ㈱明大工業)
  • 事例発表2:「熊本城の3D 測量調査の研究成果」 玉川剛司( 文化財研究所)
  • 事例発表3:「熊本城の災害復旧と課題」 嘉村哲也( 熊本市熊本城調査研究センター)
  • 事例発表4:「石垣の記録とその方法」 田中健一郎( ㈱とっぺん)
  • 事例発表5:「島原城の石垣調査」 宇土靖之( 島原市教育委員会)
  • 事例発表6:「佐伯城石垣の現状と調査」 福田 聡( 佐伯市教育委員会)
  • 事例発表7:「永山城の被災状況と復旧事業の課題」 若杉竜太( 日田市教育委員会)
  • 事例発表8:「岡城の石垣の被災状況と石垣調査」 佐伯 治( 竹田教育委員会)

私立大学研究ブランディング事業シンポジウム

 事例発表後に、飯沼賢司、田中裕介(コーディネーター)、各発表者(パネラー)でシンポジウム「近世城郭の記録―3D と災害の考古学-」が行われました。本シンポジウムで石垣修復の人材養成や、記録化の重要性などが議論されました。

 

[投稿日:2018年10月30日]