「2023別府大学英語学セミナー」を4年ぶりに実施しました
令和5年12月2日(土)明治学院大学英文学科の平岩健教授をお招きし「2023英語学セミナー」を実施しました。今回は「削除か代用か?:名詞句の階層統語構造 」をテーマに、学生同士のグループワークも取り入れながら講演していただきました。セミナーの前半で、「ことばには目に見えない階層構造がある」という生成文法理論における最重要ポイントをユニークな例文を用いて確認したのち、後半では「太郎の車は赤いが、花子のは白い」のような例文における名詞句の省略が削除によるものなのか代用によるものなのかを検討し、さらに沖縄語では標準日本語とは異なる操作が行われていることを学びました。学生たちは、悪戦苦闘しつつも楽しみながら先進的な研究に触れていました。
今回のセミナーを通して、参加学生は「普段意識することなく『当たり前』に使っていることばの裏には『当たり前ではない』複雑な仕組みがあること」「『当たり前』を『当たり前』と考えているうちは新しい発見はないこと」「『思い込み』を捨てて『思いつき』を大事にしよう」など英語学だけでなくあらゆる研究、さらには社会活動や人生においてさえも重要な教訓を学ぶことができました。
[投稿日:2023年12月 6日]