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高校生のための心理学講座を開催しました(質問回答)

 9月17日(月・祝)に本学にて「高校生のための心理学講座(主催:公益社団法人 日本心理学会)」を開催しました。県内各地から、高校生や先生方、心理学に興味を持っていらっしゃる一般の方にご参加いただきました。ご参加いただいたみなさまありがとうございます。当日、会場から質問がありましたので、下記のとおり回答いたします。

質問.1
 依存症のところで、脳が関与していて気合で依存症を治せるものではないとありましたが、どうやって依存症を克服していけばよいのでしょうか。薬物を使った治療くらいしか方法がないのではないかと思います。

回答
 質問ありがとうございます。依存症の治療ですが現在までに薬物を使った治療はあまり上手くいっていません。そのため薬物以外の治療(非薬物療法)が中心です。治療上のポイントは2つあります。1つは依存行動をしないためのテクニックや技術(スキル)を身につけることです。心理学ではコーピング・スキルとも言います。スマホ依存であれば夜はマナーモードにしておくとかSNSのチェックは夜だけにするとかスマホが気になった時は冷たい飲み物を飲むといったことでしょうか。
 もう1つは依存行動以外の行動を増やすことです。これは1日は24時間しかないので依存行動以外の行動をすると相対的に依存行動をする時間が減るためです。例えば部活をするとか家事を手伝うとか友達と遊ぶといったことでしょう。依存症は性格や根性が原因ではありませんからこのようなテクニックを使うことで回復できる問題です。「強くなるより賢くなれ」という感じです。
(大分大学/岩野 卓)

質問.2
どうして不登校が増えているのですか。

回答
ご質問ありがとうございます。そうですね、不登校の数はなかなか減りません。講義の中でもお話ししましたように、不登校の理由や原因は様々考えられます。人それぞれです。学校を休むことを辛いと感じている人もいれば、休むことで自分自身を保っている人もいます。子どもの問題は社会の様相を反映していると申しましたが、登校しにくい状況が増加していることと、学校は無理してまで行かなくても良いという考えの広まりもあって、不登校が増えているのではないかと思います。
(別府大学/小野貴美子)

 

[投稿日:2018年10月 4日]