
令和8年7月25日・26日の2日間、石垣キャンパス32号館において、「九州沖縄日本遺産フォーラム―別府大学が拓く地域連携と人材育成―」を開催しました。2日間を通じて延べ300名が参加し、日本遺産を活用した地域振興や人材育成について理解を深める機会となりました。
本学は、大分県内をはじめ九州・西日本各地において文化財行政を担う人材を継続的に輩出するとともに、地域の歴史・文化資源を活かした教育・研究・地域貢献活動を展開してきました。文化財関係専門職員に占める本学卒業生の割合は、九州全体で32%以上、全国でも7%以上を占めています。
なかでも、日本遺産「鬼が仏になった里『くにさき』」との継続的な連携は、令和7(2025)年度に西日本の私立大学として初となる「日本遺産サポーター大学」登録へとつながり、本学の特色ある取り組みを象徴するものとなっています。
本フォーラムでは、九州各地で日本遺産の活用に取り組む行政担当者や実務者を招き、それぞれの地域における特色ある活動や課題、今後の展望について紹介いただきました。また、本学卒業生をはじめ地域で活躍する方々の事例を通して、大学での学びが地域社会でどのように生かされているのかについて理解を深めました。
はじめに、豊橋創造大学の赤松秀亮准教授による基調講演「日本遺産を担う人材とサポーター大学の役割」が行われました。日本遺産を活用した地域振興において大学が果たす役割や、人材育成の重要性についてお話しいただきました。


フォーラムでは、九州各地の日本遺産に関する5件の事例発表が行われました。
【事例発表】
①「鬼が仏になった里『くにさき』」
松本卓也氏(豊後高田市教育委員会文化財室)
②「やばけい遊覧~大地に描いた山水絵巻の道をゆく~」
竹田光毅氏(中津市産業経済部観光課)
③「近世日本の教育遺産群-学ぶ心・礼節の本源-」
溝田直己氏(日田市文化スポーツ観光部世界遺産推進室)
④「八代を創造した石工たちの軌跡~石工の郷に息づく石造りのレガシー~」
岩井麻奈氏(八代市経済文化交流部文化振興課・本学史学・文化財学科卒業生)
⑤「古代人のモニュメント―大地に絵を描く 南国宮崎の古墳景観―」
森中明音氏(新富町教育委員会生涯学習課・本学史学・文化財学科卒業生)





発表では、それぞれの地域で進められている日本遺産の保存・活用の取り組みや、地域振興へつなげる工夫について紹介がありました。
また、1階学生ホールでは、体験型ワークショップや本フォーラムに合わせて開催している企画展「九州の日本遺産」の展示解説も実施されました。参加者は各ブースの担当者から説明を受けながら、日本遺産に関するさまざまな体験を楽しみました。
主な出展内容は次のとおりです。
【体験型ワークショップ&展示解説】
◆豊後高田市・国東ブース(VRによる天念寺無明橋体験 等)
◆日田市ブース(消しゴムを使った落款印づくり 等)
◆中津市ブース(日本遺産「やばけい遊覧」の紹介 等)
◆熊本県八代市ブース(石材を活用した「めがね橋積木体験 等」)
◆宮崎県西都市ブース(土器に触れる体験 等)
◆別府大学ブース(夢棚田プロジェクト、田染荘、七島藺に関する取り組み紹介)
◆別府大学広報ブース(本学の教育・研究活動の紹介)

参加者は、日本遺産を「見て、触れて、体験する」ことで、その魅力をより身近に感じる機会となりました。
フォーラムの最後にはパネルディスカッションを実施し、日本遺産と文化財の保存・活用、そして地域社会との関わりについて意見交換が行われました。各地域の事例を共有しながら、これからの地域振興や人材育成のあり方について考える有意義な時間となりました。

本フォーラムを通して、参加者は日本遺産を活用した地域振興の現状や広域的な連携の可能性について理解を深めるとともに、地域の未来を担う人材育成の重要性について改めて考える機会となりました。



