「安定した職業」として人気の高い公務員。
社会に貢献できるやりがいや、福利厚生の充実も大きな魅力です。
しかし、「公務員になるには何をすればいいの?」「どんな試験があるの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、公務員試験の種類や試験対策のポイントまで詳しく解説します。
自分に合った公務員像を描きながら、合格への一歩を踏み出しましょう。
公務員になるには?
公務員になるには、まず「どんな公務員になりたいか」を考えることから始まります。
国家公務員、地方公務員、警察官や消防官など、働く分野や職種によって求められる知識やスキル、試験内容が異なります。自分の適性や興味、将来どんな仕事をしたいかをイメージしながら、それぞれの道筋を知っておくことが大切です。
公務員になる一般的な流れは、希望する職種の採用試験を受験し、合格後に採用されるというものです。
試験は年に一度実施されるものが多く、大学卒業程度、高校卒業程度など学歴によって受験区分が分かれています。
また、社会人経験者を対象とした採用も増えており、幅広い年代にチャンスが開かれています。
「公務員=安定」というイメージだけでなく、社会にどんな形で貢献したいか、どの職種が自分に合うかをじっくり考えてみてください。
公務員試験の種類
公務員試験にはさまざまな種類があり、仕事内容や働く場所によって試験内容や難易度が異なります。
大きく分けると「国家公務員」と「地方公務員」の2種類があり、さらに警察官・消防官などの公安系、税務や法律など専門知識が必要な「専門職」もあります。
2025年度からは、国家公務員試験に新しい区分(教養区分)が加わるなど、制度が変わってきています。
| 国家公務員 | 国の機関で働く公務員で、総合職・一般職・専門職などに分かれます。 2025年度からは「一般職(大卒程度)」に新たに「教養区分」が新設され、 専門知識よりも幅広い教養や思考力が問われる内容となっています。専門職は、国税専門官、労働基準監督官、裁判所職員など特定の専門知識が必要な職種です |
| 地方公務員 | 都道府県庁や市役所など、地域社会で働く公務員。 行政職、技術職、福祉職など職種も多彩です。高卒程度の区分もあり、早くから公務員を目指すこともできます。 |
| 公安系公務員 | 警察官や消防官など、治安や安全を守る職種。 体力試験や適性検査が加わるのが特徴です。 |
公務員試験を受験するには、年齢や学歴、身体条件など、いくつかの受験資格を満たす必要があります。職種や試験区分ごとに条件が異なるため、「自分は受験できるのか?」と気になる方も多いはずです。
総合職(大学生・大学院生向け)
国の政策や制度の企画・立案を担う仕事です。高度な専門知識が求められ、試験の難易度も高めです。
総合職(大学生・大学院生向け)
国の政策や制度の企画・立案を担う仕事です。高度な専門知識が求められ、試験の難易度も高めです。
一般職(大卒程度)
各省庁での事務や運営の仕事を担当します。専門試験と教養試験が実施されます。大学卒業見込み(大学3年生後期から申込可能)の人が対象です。
一般職(教養区分)※2025年新設
2025年度から新設された区分で、大学3年生から受験可能です(試験年度の4月1日に20歳以上)。専門試験はなく、基礎学力や思考力を評価する内容。合格有効期間が6年間と長く、将来の可能性を広げたい大学生に向けた新しい試験です。
専門職
国税専門官や労働基準監督官、裁判所職員など、特定分野の専門知識が必要な職種。筆記試験と面接試験が基本で、職種によっては商法や会計学、労働法、心理学、語学などの専門性の高い科目が課されます。受験資格や科目は職種ごとに異なります。
地方公務員
地方公務員は、都道府県庁や市役所など地域社会で働く職種です。
地方公務員の受験資格は、自治体や職種によって異なりますが、一般的には年齢制限が中心です。
多くの地方上級試験では、大卒程度の学力が必要という目安ですが、学歴要件を設けていない場合もあり、22歳以上であれば大学卒業見込みでなくても受験できる自治体もあります。
ただし、一部自治体では学歴や職務経験が必要な場合もあるので、事前に確認しましょう。
高卒程度の区分では、年齢上限が20代前半に設定されていることが多く、早めにチャレンジしたい方に向いています。
公安系公務員(警察官・消防官など)
公安系公務員は、警察官や消防官など治安や安全を守る職種です。
警察官や消防官などの公安系公務員は、年齢要件に加え、身長や体重、視力などの身体的条件が受験資格に含まれます。
例えば、警察官(大卒程度)の年齢上限は都道府県によって異なりますが、32歳~35歳程度が目安。
体力検査や身体基準も厳しく、警察官の場合は身長や体重、握力などの基準が定められています。
試験内容は、筆記試験(教養科目・論作文)、体力試験、身体検査、適性検査など。
専門職公務員
国税専門官や労働基準監督官、裁判所職員などの専門職公務員は、職種ごとに受験資格が異なります。
多くは大卒程度と高卒程度に分かれており、それぞれに年齢や学歴の要件があります。
また、職種によっては特定の資格や実務経験が必要な場合もあるため、自分の希望する職種の募集要項を必ず確認してください。
公務員試験は、受験する職種や区分によって内容や難易度、受験資格が大きく異なります。自分がどの職種を目指すのか、最新の試験制度や募集要項をしっかり確認し、早めの準備を心がけましょう。
公務員試験に合格するための勉強法
公務員試験は出題範囲が広く、計画的な学習が合格へのカギとなります。
ここでは、効果的な勉強法やスケジュール管理、科目ごとのポイントについて具体的に紹介します。
「どこから手をつけていいかわからない」と悩む方も多いもの。自分に合った方法を見つけて、無理なく続けられる勉強スタイルを築いていきましょう。
勉強時間とスケジュール管理
合格に必要な勉強時間の目安は、教養+専門科目が出題される場合で「800時間以上」、教養科目のみの市役所試験などでは「300時間程度」と言われています。
この時間をどのように確保し、日々の学習に落とし込むかがポイントです。
まずは全体のスケジュールを立て、3カ月ごと、月ごと、週ごとの目標を設定しましょう。
1日にどれくらいの学習量が必要かを把握し、無理のない計画を立てることが大切です。
進捗管理のコツ
- カレンダーや手帳、アプリで「何を」「いつまでに」終えるかを書き込む。
- 毎週末に「目標達成度」と「翌週の課題」を確認。
- 学習時間だけでなく、「得点力アップ」に直結する演習量(過去問・模試)も記録する。
科目ごとの優先順位と対策
出題範囲が広いため、配点の高い科目から優先的に取り組むのが効率的です。
教養科目
数的処理(数的推理・判断推理)、文章理解、社会科学(政治・経済・社会)が重要です。基礎問題を繰り返し解き、確実な知識を身につけましょう。SPIやSCOAの対策にも役立ちます。
専門科目
憲法、民法、経済原論などが中心です。
選択科目は自分の得意分野を活かせるよう、早めに決めて対策を始めるのがポイントです。
面接・人物試験
筆記試験通過後は面接が待っています。
個人面接が基本ですが、集団討論やグループワークが課される場合も。自分の志望動機や強みを整理し、模擬面接で練習しておくと安心です。
まとめ
公務員になるには、自分の目指す職種や働き方を明確にし、計画的な準備を進めることが大切です。2025年度からは新しい試験区分も導入され、選択肢がさらに広がっています。
「どんな公務員になりたいのか」「どのように社会貢献をしたいのか」
そんな自分自身への問いかけが、未来を切り拓くヒントになります。最新の試験情報を把握し、早めに準備を進めることが合格への近道です。
情報収集と計画的な学習は、公務員試験に挑むうえでの最大の武器。自分に合ったペースと方法で、確実に力を積み重ねていきましょう。
別府大学では、各学部・学科の専門性を活かした進路支援が充実しており、公務員を目指す学生に向けた講座や個別指導など、多彩なサポート体制を整えています。
進路選択は、未来を形づくる大切なステージです。興味や関心に寄り添った学びを通じて、自分だけの「なりたい姿」に一歩ずつ近づいていきましょう。
まずは、実際の学びやキャンパスの雰囲気を体感してみませんか?
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進路を選択する際は、自分の興味・関心に合った学部・学科を選び、早めに情報収集と準備を始めることをおすすめします。


