
文学研究科
[ Graduate School of Humanities ]
伝統と実績の上に立ち、人文科学研究をリードする。
文学研究科は現在、日本語・日本文学専攻、史学・文化財学専攻の各専攻の博士前期・後期課程と臨床心理学専攻修士課程を擁しています。臨床心理学専攻は、文学部の人間関係学科を基礎とする課程で、臨床心理士の受験資格が得られる課程です。本学大学院は、これら3専攻を擁して、名実ともに西日本の人文科学の研究と教育の殿堂として、さらなる飛躍をめざします。
教育の特色
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博士前期課程・修士課程
日本語・日本文学専攻、史学・文化財学専攻、臨床心理学専攻の3専攻が設置されています。対象は異なっていても「真理」を求めるという目的は同じです。各専攻ではそれぞれの分野に応じて先人の学問に触れるとともに自己の思考を磨き論理的な発想ができるよう次のような目的を持ったカリキュラムが編成されています。
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博士後期課程
日本語・日本文学専攻、史学・文化財学専攻の2専攻が設置されています。博士後期課程では、博士論文の作成を通じて、研究者として自立できる高度な研究能力と豊かな学識を養い、教育職や博物館・美術館などの専門職を目指す有為な人材を育成します。
文学研究科長あいさつ

真理と自由への道
文学研究科は、建学の精神「真理はわれらを自由にする」に基づき、伝統的人文学領域の創造的継承と新しい学問領域の構築をめざすとともに、時代の要請に応え、地域の知識基盤社会を支える豊かな学識と実践能力を備えた有為な人材を育てることを目的としています。
文学研究科の専攻
日本語・日本文学専攻
日本語・日本文学の伝統を継承し、次の世代に正しく伝える
日本語・日本文学それぞれの領域において伝統的な学問体系をもとに、国際社会も視野に入れた、学際的な分野の科目も取り入れることで、時代にあった言語・文学の研究を進めています。
大学院前期課程の多くの学生は、教育を通して研究したことを活かすため、教職に就くことを希望しています。そのため、独自に研究会を作り、自らの研究をどのように伝えるかということを学ぶ機会を設けています。修了後、図書館司書として、広い知識を活かしている人もいます。
また、後期課程修了者の中には「博士(文学)」の学位を取得し、世界へ向けて発信しようとしている研究者も育っています。
専攻の特色
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日本語・日本文学の伝統の継承と新たな創造
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国際化の中での日本語・日本文学の研究
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地域社会における日本語・日本文学の推進・普及
専門科目
前期課程
後期課程
日本語・日本文学専攻(日本語学)履修モデル
科目区分 | 科目 |
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日本文学 | ◎日本文学論A ◎日本文学論B ◎日本文学特殊研究ⅠA ◎日本文学特殊研究ⅠB ◎日本文学特殊研究ⅢA ◎日本文学特殊研究ⅢB ◎日本文学特殊研究ⅤA ◎日本文学特殊研究ⅤB ◎比較文化研究A ◎比較文化研究B |
日本語学 | ◎日本語学史A ◎日本語学史B ◎日本語学特殊研究ⅡA ◎日本語学特殊研究ⅡB |
演習 | ◎日本語学演習 |
日本語・日本文学専攻(日本文学・古代)履修モデル
科目区分 | 科目 |
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日本文学 | ◎日本文学論A ◎日本文学論B ◎日本文学特殊研究ⅠA ◎日本文学特殊研究ⅠB ◎日本文学特殊研究ⅢA ◎日本文学特殊研究ⅢB ◎日本文学特殊研究ⅤA ◎日本文学特殊研究ⅤB ◎比較文化研究A ◎比較文化研究B |
日本語学 | ◎日本語学史A ◎日本語学史B ◎日本語学特殊研究ⅡA ◎日本語学特殊研究ⅡB |
演習 | ◎日本文学演習Ⅰ(古典Ⅰ) |
学位論文評価基準
取得可能な免許・資格
史学・文化財学専攻
最先端の「歴史学」と地域から世界を目指す「文化財学」の融合
博士前期課程では、歴史学と文化財学を社会の中で実践的に役立てる人材の養成を目指します。領域は文化財学(考古学、文化財保存学、民俗学、美術史、環境歴史学、地理学)の領域および日本史学、東洋史学の領域と新領域のアーカイブズ学を加え、幅広い史学・文化財学のカテゴリーを形成し、学生には融合的、横断的に教育・研究を進めてもらいます。
日本史・東洋史・西洋史の3領域においては、文献資料(古文書を含む)を正確に読解して内容を理解する知識のみならずフィールドワークの能力をも取得し、それをもとに修士論文を構想・執筆できる能力を持つように養成し、アーカイブズ学の領域では、公文書・古文書などの文献記録を正確に読解し、評価判別、保存、整理、管理する実務能力を習得し、それをもとに修士論文を構想・執筆できる能力を持つように養成します。
文化財学に関する領域では、九州を中心に多くの文化財専門職員を育成してきた伝統と実績を踏まえ考古学調査・文化財保存学の保存修復、分析調査、民俗調査、文化的景観調査など専門知識と技能を習得し、収集した文化財資料を正確に分析できる能力、知識を習得し、それをもとに修士論文を構想・執筆できる能力を持つように養成します。
博士前期課程の目的・人材養成の理念を踏まえ、博士後期課程ではそれを実践し、史学・文化財学の学問領域をリードできる研究者の育成を目指します。
史学・文化財学に関して、さらに高度な専門性と技術を習得できるよう指導を行うとともに、学会活動にも積極的に関わり研究成果の発表、報告や学術論文の作成を通して、自立した研究者としての能力を養成します。
専攻の特色
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国境、学問の垣根を超えた総合的な先端研究の推進
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実践・フィールドワークに基づく即戦力の人材育成
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自治体と連携した調査研究や啓発活動
専門科目
博士前期課程
特殊研究
演習
テーマ研究
後期課程
史学・文化財学専攻(考古学)履修モデル
科目区分 | 科目 |
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特殊研究 | ◎考古学研究ⅠA ◎考古学研究ⅠB ◎考古学研究ⅡA ◎考古学研究ⅡB ◎考古学研究ⅢA ◎考古学研究ⅢB ◎文化財科学研究Ⅰ ◎文化財科学研究Ⅲ ◎文化財科学研究Ⅳ ◎文化財保存科学研究A ◎文化財保存科学研究B ◎文化財保存修復研究A ◎文化財保存修復研究B ◎美術史学研究A ◎美術史学研究B |
演習 | ◎考古学演習Ⅲ(考古学) |
テーマ研究 | ◎文化財学研究Ⅰ ◎文化財学研究Ⅲ ◎文化財学研究Ⅵ ◎史料学研究Ⅱ |
史学・文化財学専攻(民俗学)履修モデル
科目区分 | 科目 |
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特殊研究 | ◎民俗学研究A ◎民俗学研究B ◎日本史研究ⅠA ◎日本史研究ⅠB ◎文化財保存修復研究A ◎文化財保存修復研究B ◎美術史学研究A ◎美術史学研究B |
演習 | ◎民俗学演習 |
テーマ研究 | ◎文化財学研究Ⅰ ◎文化財学研究Ⅳ ◎文化財学研究Ⅷ ◎歴史資料論Ⅱ |
史学・文化財学専攻(アーカイブズ)履修モデル
科目区分 | 科目 |
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特殊研究 | ◎日本史研究ⅡA ◎日本史研究ⅡB ◎日本史研究ⅢA ◎日本史研究ⅢB ◎アーカイブズ学研究A ◎アーカイブズ学研究B |
演習 | ◎アーカイブズ学演習 |
テーマ研究 | ◎アーカイブズ研究Ⅰ ◎アーカイブズ研究Ⅳ ◎史料学研究Ⅰ ◎史料学研究Ⅱ |
学位論文評価基準
取得可能な免許・資格
臨床心理学専攻
社会のニーズに応える専門的な理論と実践力を備えた人材を育成
本専攻は子どもから高齢者まで人生のさまざまな時期に生じるこころの問題をいっしょに考え、解決の道をいっしょにさぐる臨床心理士や公認心理師の養成プログラムを用意しています。臨床心理学の理論を学ぶとともに、附属施設である別府大学臨床心理相談室をはじめ、医療・教育・福祉・司法・産業の5つ領域での実習を行います。理論を学び、実践を踏まえて、「こころの専門家」として社会に貢献できる人材(高度な専門家)を養成しています。
専攻の特色
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「こころの専門家」として地域社会に貢献できる高度専門家の育成
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国家資格である公認心理師養成機関、財団法人日本臨床心理士資格認定協会による臨床心理士養成機関(1種)の指定
専門科目
臨床心理学専攻履修モデル
科目区分 | 科目 | |
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必修科目 | ◎臨床心理学特論Ⅰ・Ⅱ ◎臨床心理面接特論Ⅰ・Ⅱ(心理支援に関する理論と実践) ◎臨床心理査定演習Ⅰ・Ⅱ(心理的アセスメントに関する理論と実践) ◎臨床心理基礎実習 ◎心理臨床学演習Ⅰ | |
選択科目 |
◎心理実践演習Ⅰ
※A~E群から10単位以上を修得 |
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A群 | ◎心理学研究法特論 ◎臨床心理学研究法特論 ◎心理統計法特論 | |
B群 | ◎家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践Ⅰ(人格心理学特論) ◎福祉分野に関する理論と支援の展開Ⅰ(発達心理学特論) ◎教育分野に関する理論と支援の展開 | |
C群 | ◎家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践Ⅱ(家族心理学特論) ◎司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開(司法臨床心理学特論) ◎臨床心理関連行政論 福祉分野に関する理論と支援の展開Ⅱ(地域福祉学特論) ◎産業・労働分野に関する理論と支援の展開 | |
D群 | ◎保健医療分野に関する理論と支援の展開Ⅰ(精神医学特論) ◎福祉分野に関する理論と支援の展開Ⅲ(障害児(者)心理学特論) ◎保健医療分野に関する理論と支援の展開Ⅱ(心身医学特論) ◎精神薬理学特論 ◎心の健康教育に関する理論と実践 | |
E群 | ◎グループアプローチ特論 ◎非行心理学特論 ◎投影法特論 |