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TOP お知らせ&トピックス 「大原古墳」学術発掘調査の現地説明会および発掘調査体験会を開催しました
2025.08.26
「大原古墳」学術発掘調査の現地説明会および発掘調査体験会を開催しました


 令和7年8月17日(日)、豊後高田市新栄に所在する大原(おおはら)古墳にて、午前に学術発掘調査の現地説明会、午後には豊後高田市内の小学生を対象とした発掘調査体験会を開催しました。

 午前の現地説明会には、本学史学・文化財学科関係者(教員2名、大学院生3名、学生25名)および一般参加者30名の計60名が参加しました。説明会では、本学術発掘調査担当者の玉川剛司准教授(史学・文化財学科)より、大原古墳の学術発掘調査の目的や概要、これまでの調査成果、そして今後の課題について詳しい説明がありました。出土した鏡、剣、埴輪などの遺物についても紹介され、参加者は熱心に耳を傾けていました。その後、実際に発掘を行った現場にて、本学の大学院生および学部生が調査内容を解説しました。
 午後には、豊後高田市内の小学生を対象とした発掘調査体験会を開催しました。体験会では、玉川准教授より大原古墳の概要や学術発掘調査の意義について説明があり、その後、史学・文化財学科の学生の補助のもと、実際の発掘作業を体験しました。子どもたちは貴重な体験に目を輝かせながら、古代の歴史に触れるひとときを過ごしました。
 このような取り組みを通じて、別府大学では地域の歴史文化の理解を深めるとともに、次世代の学びの場を提供してまいります。


◆学術発掘調査の目的と背景
 豊後高田市は、古墳時代を通じて多くの古墳が築造された地域であり、ヤマト政権との関係性を探る上で重要な場所です。別府大学では、2021年度より豊後高田市の古墳を対象に、被葬者の系譜や政権とのつながりを解明する研究プロジェクトを開始し、その一環として大原古墳の学術発掘調査を実施しています。

◆調査の経緯と成果
 これまでに4回の発掘調査を実施し、古墳の形状は円墳であると仮説を立ててきましたが、最新の調査で、古墳時代の中期において、大分県内で唯一確認された方墳(一辺約25m)であることが判明しました。また、鏡や剣、埴輪などの多様な遺物が出土し、大原古墳が近隣の入津原丸山古墳の陪塚である可能性が高まっています。

◆今後の取り組み
 今後は、墳端の基底石の配置確認、出土埴輪の詳細な分析、入津原丸山古墳との比較調査を通じて、大原古墳の被葬者の位置づけや地域の歴史的意義をさらに明らかにしていく予定です。

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