
建学の精神
[ Our Spirit ]
建学の精神

大学は教授、学生をも含めた学問研究の共同体である。共同体といっても、思想や専門を異にする多数の教授と多数の学生がいる。主張も異なれば信念の違うのも当然である。
しかし、私立大学にはその建学の精神にのっとった学風があり、教育の方法があると思う。こういう前提のもとで私は大学存在の意義を考える。
今日大学の教育は必ずしも高度の研究を目的としないというのが通説であるが高等普通教育に課せられた問題の一つは、より高き教養、社会人としての生活によりよく、より多く寄与することのできる人間の育成である。
人間というこの複雑な対象は、それが複雑であるが故に、複雑な社会に対応する教育を必要としているものである。大学を一つの単純な共同体として考えるとすれば各人が専攻している学問に対する研究の意欲が、大学の価値を決定するであろう。
さらに、このことは私の大学の建学の精神としている「真理はわれらを自由にする」ことに出発する。真理と自由の原則は今日の社会情勢に対しては、はなはだ誤解や曲解をまねきやすいが、その基本的な問題は私立大学における大学という理念の欠如による。
自由は人間性の尊重であり、真理の探究は学問の最終目標でなければならない。その具体的方法は、あるいははなはだ困難であるが、困難であることによって、大学教育の価値もまた高められるであろう。

理事長メッセージ
地域に貢献できる総合学園を目指して
学校法人別府大学は、母体である豊州女学校が1908年に創設されてから111年、別府大学の前身である別府女子大学が戦後1950年に開学してから69年の歴史を持ち、現在では、大学院、大学、短期大学、専門学校、高等学校、中学校、県下で唯一の私立小学校、幼稚園、保育所を有する総合的な学園として発展してきております。
今、社会は情報化、交通手段のスピード化などが進み、政治的にも産業、経済の面においてもグローバル化、高度化が進展しております。他方、我が国は2008年をピークに人口が減少に転じ、高齢化と合わせて、低い出生率による少子化とそれに伴う将来の生産年齢人口の減少が危惧されてきており、特に地方においてはその対応が喫緊の課題となっております。
別府大学では、全学を挙げて地域に貢献できる大学・学校を目指し、地域の将来を担う人材を育成するとともに、大学や教員の持つ知力を地域に役立てる地域連携事業にも積極的に取り組んでおります。
これからも創立者である佐藤義詮先生が提唱した「真理はわれらを自由にする」という建学精神のもと、地域に立脚した人材育成、教育活動を進めてまいりますので、ご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2025年4月
