
令和8年8月23日、石垣キャンパス32号館400番教室において、「医療的ケア児と家族の声から学ぶ現状と未来への課題 暮らしにふれる上映会&トークセッション」を開催しました。
本イベントは、NPO法人自立支援センターおおいたが主催し、大分県医療的ケア児者の親子サークルここから、株式会社UNITED CIRCLE、別府大学の共催により実施されたもので、人間関係学科の学生をはじめ、一般参加者や関係者など合わせて45名が参加しました。
はじめに、本学人間関係学科長の齋藤哲也教授より、「人工呼吸器は生活に制約をもたらす一方で、自分らしく生きるための大切な支えでもあります。適切な支援や環境、相互理解と工夫によって誰もが可能性を広げられる社会について、本日の上映や講演を通して考えていただくと幸いです」と挨拶がありました。


続いて、ドキュメンタリーDVD「風よ吹け!みらいはここに」(2016年/60分/制作:バクバクの会)の上映が行われました。作品では、人工呼吸器を装着した子どもや若者たちが、家族や地域とつながりながら生き生きと暮らす様子や、その日常を支えるコミュニティの姿が描かれており、参加者は医療的ケア児とその家族の暮らしについて理解を深めました。
続いて、大分県福祉保健部こども政策局こども・家庭支援課の山下恒平主査より、「医療的ケア児がともに暮らしやすい地域へ」と題した講話が行われました。医療的ケア児とはどのような人を指すのかをはじめ、大分県における支援体制やワンストップ相談窓口の設置などの取り組み、関係法令について分かりやすく説明していただきました。


また、医療的ケア児を育てる保護者として、麻生里枝氏より「私たちの生活~医療的ケアのある暮らし~」をテーマにご講話いただきました。日常生活の様子や子育ての中で感じていること、地域社会に知ってほしいことなどについて率直に語られ、参加者は当事者の視点から医療的ケア児とその家族の現状について学ぶ機会となりました。


最後に、医療的ケア児支援の取り組み等に関わる5名の方を迎え、参加者から寄せられた質問をもとにトークセッションが行われました。
【トークセッション登壇者】
◆安藤 歩氏(大分県医療的ケア児者の親子サークルここから代表)
◆片野淳子氏(大分県医療的ケア児者の親子サークルここから)
◆麻生里枝氏(医療的ケア児をもつご家族)
◆山下恒平氏(大分県福祉保健部こども政策局こども・家庭支援課 主査)
◆川村武玄氏(株式会社UNITED CIRCLE代表取締役社長)
トークセッションでは、カウンセラーを目指す学生などから、カウンセラーとの関わりや、医療的ケア児とその家族への支援のあり方、負担軽減のために私たちができることなどについて活発な意見交換が行われました。

登壇者からは、「まずは医療的ケア児について知っていただくことが大切」「支援に関わる専門職でなくても、誰もができるサポートがある」「思いやりを持って接することが支援の第一歩になる」といったメッセージが伝えられました。
今回の上映会とトークセッションを通して、参加者は医療的ケア児とその家族が抱える現状や課題への理解を深めるとともに、誰もが安心して暮らせる地域社会の実現に向けて、自分にできることを考える貴重な機会となりました。


